シェア・オブ・モデルが実際に測っているもの
考え方はこうです。ターゲットとする買い手がChatGPTやPerplexityを開き、「アーリーステージのSaaS企業を支援しているRevOpsコンサルティング会社はどこか」といった質問をします。その回答に自社ブランドが登場するか、しないかのどちらかです。シェア・オブ・モデルとは、定義したクエリセット全体において、関連するAI生成の回答のうち自社を引用、参照、または推奨しているものの割合です。
これはシェア・オブ・ボイスとは別物です。従来のSEOの意味でのシェア・オブ・ボイスとは、キーワードの検索ボリュームのうち、自社ドメインがオーガニック検索順位で獲得している割合です。これは買い手がスクロールして選ぶ検索結果ページの存在を前提としています。AI検索はページを返しません。統合された回答を返し、その回答の元になった情報源は、読み手からはほとんど見えません。
モデルの回答に登場しなければ、検討対象にも入りません。買い手はあなたの掲載情報を一度も目にしておらず、あなたを選ぶ機会すらなかったのです。
従来の測定方法が機能しなくなる理由
シェア・オブ・ボイスは、リストが存在する世界のために作られた指標でした。1位は5位よりも多くのクリックを獲得しました。キーワードからクリック、そしてリードへと追跡できるコンバージョンの論理がありました。
AI検索はそれを崩します。モデルはコンテンツを読み、見解を形成し、あなたを十分に信頼すれば回答に含め、そうでなければ含めません。買い手が目にするのは順位ではなく一つの段落です。そして初期リサーチを行うB2Bの買い手にとって、ベンダーとのやり取りが始まる前に検討対象が形成される場は、ますますその段落になりつつあります。
私たちが支援している買い手から、直接こんな声を聞いています。「SEOに18か月投資してきました。オーガニック検索の順位は問題ありません。でもオーガニックからのリードは1年以上減り続けています」。チャネルが壊れているわけではありません。壊れているのは、キーワードの検索順位が今も買い手の行動を表しているという前提のほうです。
プラットフォーム側も対応を進めています。今年は、まさにこれを測定するためのAI可視性ツールがいくつも登場しました。あるAI可視性トラッキングツールは前四半期にMCP連携をリリースし、引用データをスタック内の他のツールに直接流し込めるようにしました。市場が測定レイヤーを構築しているのは、実務家がその数字を必要としており、しかも既存のワークフローの中で必要としているからです。
RevOpsの数字としてのシェア・オブ・モデル
ここで多くのチームが間違えます。この指標は、ブランドリフト調査やソーシャルのインプレッションと並んで、マーケティングのダッシュボードに置かれがちです。それは置き場所を間違えています。
ICPがフォームに記入するより前にAIを活用したリサーチを行っているなら、CRMのレコードが存在する前の段階で、自社の引用率がファネル上部のパイプラインに影響していることになります。つまりこれはブランドの指標ではなく、売上の指標なのです。
本質的には、これはアトリビューションがまだ捉えられない、認知からパイプラインへの転換点です。買い手がAIに「シリーズA調達後の企業にとって、売上レポーティングを構築する最良の方法は何か」と尋ね、あなたの名前が出てこない。デモの申し込みは来ません。セッションもUTMもフォーム送信もないので、その損失を追跡することはできません。しかし損失は現実に起きています。
シェア・オブ・モデルは、誰も行動に移さない別の認知ダッシュボードではなく、パイプラインカバレッジ、チャネルミックス、コンバージョン率と同じ議論の場に置くべきものです。
私が話すRevOpsチームの多くは、まだこれを追跡し始めていません。コンテンツチームやSEO部門のもとに置かれていたり、オーナーがまったくいなかったりします。私の感覚では、これは時間とともに影響が膨らむ誤りです。シェア・オブ・モデルを追跡対象のRevOps指標にするのが早ければ早いほど、それに基づいて行動するために必要なベースラインを早く蓄積し始められます。
市場もこの変化に気づいています。今年サービス全体のポジショニングを変えたあるAI検索エージェンシーは、自社の中核業務を、青いリンクの順位を最適化することではなく、ChatGPT、AI Overviews、AI Modeでのブランドの可視性を設計することだと説明しています。このポジショニングの転換は、売上に関する懸念がどこへ移ったのかを示しています。
シェア・オブ・モデルの測り方
方法は二つ、あるいは三つあります。
一つ目は、自分でクエリセットを作ることです。ICPがリサーチ段階でAIアシスタントに尋ねる可能性が最も高い質問を30から50個リストアップします。それらのクエリを毎月、ChatGPT、Gemini、Perplexity、Google AI Overviewsで実行します。自社が登場するか、引用されているか、どれほど目立つ形で扱われているかを追跡します。手作業ですが、自社のものであり、新たな契約も必要ありません。
二つ目は、これを自動化するAI可視性プラットフォームのいずれかを使うことです。主要なAIプラットフォーム全体の引用率を定期的に追跡するものがいくつかあります。ここでは手法の違いが重要です。どのクエリセットを使うのか、どのモデルを対象にするのか、頻度はどうか、スコアリングはどう機能するのか。購入する前に、私ならこれらを確認します。
三つ目は、CRMから逆算することです。買い手が時折「ChatGPTで御社を見つけました」や「調べものをしていたら御社が出てきました」と口にするなら、それを記録してください。ノイズが多く不完全ですが、ファネルが実際にどこから始まっているのかについての本物のシグナルです。
私のおすすめは、新たなツールを追加する前に、手作業のクエリセットから始めることです。キーワードツールではなく、実際のICPリサーチをもとに作成し、四半期ごとに実行してください。必要なのは、年間10万ドル以上の契約を要する完璧な数字ではなく、時間の経過とともに追跡できる方向性を示す数字です。
アトリビューションについての正直な話
シェア・オブ・モデルが成約売上にどうつながるのか、私にはまだ明快な答えがありません。良くも悪くも、ここでのアトリビューションの問題は、私たちが何十年もブランド広告で抱えてきた問題と同じで、ただチャネルが新しいだけです。
引用率は測定できます。より信頼性の高いコンテンツを公開すれば、それが動くのを見ることもできます。少なくとも現時点ではっきりとできないのは、「前四半期、関連するAIの回答の40%に登場した」ことから特定のパイプラインの数字へと一直線に結びつけることです。
これは社内でこの指標をどう位置づけるかに関わります。シェア・オブ・モデルをCROに提示するなら、これは遅行指標ではなく先行指標であると正直に伝えてください。初期の検討がますます行われるようになっているチャネルで、自社が見えているかどうかを教えてくれます。正確な売上への影響は、まだ教えてくれません。
だからといって、見栄えのためだけの数字になるわけではありません。ファネル上部のオーガニックトラフィックやブランド検索ボリュームと似ています。重要であり、かつ解釈を必要とする数字です。違いは、AI検索の成長が速いため、これを将来の懸念として扱うことが、今日すでに現実のパイプラインリスクを伴うという点です。
これをうまく実践しているチームは、シェア・オブ・モデルを、他の初期段階のパイプラインシグナルと同じように扱っています。注視し、何がそれを動かすのかを理解し、最終的に売上を生むコンテンツやポジショニングの意思決定へと上流でつなげるのです。これが現代のGTM測定モデルにどう組み込まれるかについては、AI可視性とGTM測定に関する記事でさらに掘り下げています。
